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先祖供養の基本

先祖供養の基本は御本尊に向かって先祖の冥福を祈ることです。 「阿弥陀如来へ、〇〇家の先祖が幸せになりますように」 という風に祈るようにします。 そして先祖の位牌に対しては「願い事をしない、思わない、想像しない、意識を向けない」ことが大切です。 供養とは生者と死者の間に神仏が存在して成立するシステムです。 必ず御本尊を中央最上段に祭ること 仏壇を見れば中央の最上段に必ず御本尊が祭られています。 宗派によって若干異なりますが、その下の段の横に先祖の位牌が位置しています。 ところが仏壇屋のチラシにはどういうわけか、「仏壇に御本尊を祭るように」と当たり前のことが書かれています。この背景には先祖の位牌だけという仏壇が多いという実態があるのです。これは無宗教の仏壇、無宗教の祭祀ということです。その理由はなんでしょうか。 神仏信仰から人間信仰に変化 室町や戦国時代の金石文を調べると、墓石や石碑には必ず梵字が上にあり、その下に戒名が刻まれていました。その梵字は阿弥陀如来や大日如来を表していました。 つまりその時代の人は必ず神仏に死者の冥福を祈っていたわけです。 ところが江戸時代になるとこの梵字を刻まない墓石が数多く、見られるようになりました。 明治、大正、昭和になるとほとんど刻まれなくなりました。 これは神仏から心が離れて人間信仰に陥ったことを意味しています。 要するに子孫も先祖も家族を思うだけになったということです。 つまり無信仰、無宗教というわけです。 この理由は儒教が関係していると思われます。儒教は人間関係にばかり関心のある考え方です。 どうして先祖に対して祈ることが間違っているかと言えば、生きている時を考えればよいのです。 父母、祖父母が生きているときに子孫が手を合わせて祈ることはありえません。 したがって「死んだから」「目上の人間だから」という理由だけで、神仏のようにみなすことは間違いです。 ちなみに他家の仏壇で妙に生暖かい気が漂っている場合があります。その理由は先祖霊が御本尊のふりをしているからです。