ダブルバインド論法による大衆コントロール

ダブルバインド論法とは矛盾したことを繰り返し言って読者を混乱させたり、心理的に操る方法です。

たとえばある言論人が新聞で「Aという群にはBが必要だ」と言っていたが
雑誌では「Aという群にはBが必ずしも必要ではない」と正反対のことを言ったりします。

このような論法は意外な効果を生み出します。


つまり
「Aという群にはBが必要だ」に賛成の人は彼に同調し

一方「Aという群にはBが必ずしも必要ではない」に賛成の人も彼に同調する。

つまり正反対の考えに賛同者ができるのです。



他にもコラムの前半では
特定の人を肯定的に論じて、
後半では否定的に論じる。
一体この人は何を訴えたいのかわかりませんが、

理知的でない人、論理的でない人、
特にこのような言辞を弄する言論人に親近感を覚える人は
この手の論法にはまってしまいます。

つまり
自分を肯定してくれる部分しか読まず、
自分を否定する部分を無視します。
まるでカルトにはまったようになるのです。


さらに
「原発は不必要である。廃炉にすべきだ」
と言った後で、
「廃炉にするまで動かすべきだ」
と言ったりする。

そして経済人に「あなたは原発に反対しているからケシカラン」と言われたら
「いえそんなことはありません。『動かすべき』と言っています」と言い訳する。

反対に「あんたは原発を肯定している」と言われたら
「いえ私は反対しているのです」と言い訳する。

ダブルバインドは
ベイトソンという人が提起した精神分裂病の原因説でした。
ところが、その後医学的根拠がないとして退けられた言説です。

現在では心理学の母子愛着理論で相手にされている考え方です。

ダブルバインド論法はベイトソンに関してかなり詳しくないと
使いこなすことができませんが、世の中には言論を使用して
大衆をコントロールしている人がいるようです。

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