「人の悪口を言うな」にだまされない

「人の悪口を言うな」と言っている宗教や自己啓発、道徳などの団体があります。
また心理関係者や言論人も同じことを言っている人もいます。


そして
「人の悪口を言う人間は友達がいなくなる」
「人の悪口を言っていると黒い気で覆われる」
「悪口は不幸を呼び寄せる」
など数多くの理由が述べられます。






しかしこれらの理由は成立しません。
なぜなら新聞やテレビ、週刊誌などは悪口だらけです。
そのような会社の社員が不幸かと言えばそんなことはなく、大手の会社ならおそらく相当な給料をもらっているはずです。また友人もマスコミ関係なので多いはずです。
つまり悪口で不幸になるという理屈は否定されるのです。

なぜ宗教や自己啓発、道徳などの団体は悪口を否定するのか?



それは教祖やその団体に対して批判をさせないためです。



例えば教祖がなぜか日焼けしているとします。普段は屋内での活動が多いはずなのに不思議です。実は彼はゴルフ好きで、毎日ゴルフ場で遊んでいるのです。
したがって普通は「教祖は遊んでばかりいる」と問題になるはずです。
ところが「人の悪口を言ってはいけない」と信者が教えられていた場合、

教祖のゴルフの話は悪口に該当するので、信者間で一切話題にならないわけです。
これは教祖にとって非常に好都合な状況です。


また団体にとっても「悪口を言うな」という一種の戒律は、団体に対する批判を未然に防ぐ方法として大変有効です。


このようなやり方はほかにもあります

「自分の善行を言うな、誇るな」

信者は大抵その団体や個人に多額の寄付や献金をしています。
ところがそのような寄付をしても一向にその信者の人生は良くならない。反ってお金が無くなった分、不幸になります。


するとその信者は「どうして多額の寄付をしたのに不幸になったのか」と疑問に思うわけです。
ところが寄付は善行に該当するので、その疑問を他人に言うことは
「自分の善行を言う」ことになります。ということで沈黙するのです。

「この団体は多くの徳分を積んでいるから、ここにいるとあなたの不幸が小さくなる」

このようなことを言う団体もあります。信者がその団体に居るだけで不幸から免れていると思い込んでしまいます。
ところがいざ、その団体から脱会するときに、このフレーズは脅しになります。
つまり「脱会したら不幸が多くなる」と考えてしまうのです。
怖くて脱会できなくなります。


直接的に「地獄に落ちる」とか「脱会すると不幸になる」という脅しを現在の宗教や自己啓発はしません。表面上はあたかも信者に利益になるような言葉を羅列し、一方で心を束縛するという理知的なコントロールをするものなのです。

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